「イチッ、ニッ、イチッ、ニッ……」
あと、一周だ。そしたら素振りをして、軽くラリーして、サーブの練習だったわね。私は大学のランニングコースを走りながら、この後の練習メニューを確認していた。横を見ると、テニスコースですでにラリーを始めているサークルの先輩達が居る。チラチラと私の胸や太腿に目を向けてくる先輩も居るが、いつものことなので気にしない。今日はやけに多い気はするけれど。
「イチッ、ニッ、イチッ、ニッ……」
身体を動かしていると嫌なことも考えなくて済む。気持ちのいい汗を流せば、黒い霧に包まれたような薄暗い気分も吹き飛んでいく。私は前だけを向いて、無心にノルマを走り切った。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
汗を拭き、一息ついているところで後ろから声を掛けられた。
「よぅ美優。やってんな」
この声はあいつだ。私は勝手に苦々しく歪んでいく顔を必死に抑え、無表情を作りながら振り向いた。
「……竜一(りゅういち)先輩。お疲れさまです」
目の前の男は私の身体を、つま先から太腿、腰、胸、首筋、顔と舐め回すように眺めた後、にやりと口元を歪ませた。
「どうだ? サークルは慣れたか?」
「……はい。なんとか」
「そうか。新入生で真面目に練習しているのはお前の他は数人しかいないからな。まあ、頑張ってくれ」
そう言って、私の脇を通り過ぎる。その瞬間、小声で囁き掛けてきた。
「エロい恰好だなぁおい」
そしてそのままコートの方へ歩いて行った。私は木陰に駆け込み、身体を小さくして悔しさと羞恥心に涙を流した。今私はあいつに渡されたウェアを着ている。私の本来のサイズより一回り小さい薄いピンク色のシャツは、身体に張り付き、私の胸や腰のラインを強調している。また、シャツの脇下から腰までのサイドラインが人差し指の長さの幅で透けるレース地になっており、肌とブラがはっきり見えていた。襟は深いV字で、谷間を隠しようも無い。スコートも同じ色で、サイドラインはシャツと同様に透けるレース地だ。遠目には分からないが、近くで見れば男を誘う衣装にしか見えない。
今日はコートの端の方で練習しよう。ひとしきり泣き、すっきりした私はなるべく人の居ないところで練習を再開した。
同期の女の子と組んでサーブの練習が終わった頃、ゲス野郎が新入生を集合させて話を始めた。
「お前ら、今日の練習メニューは一通り終わったな。じゃ、残りの時間はペアを作って練習試合をする。コートは足りないから、順番にやって貰うぞ。出番じゃない奴は他の奴のプレイを見て、勉強するんだ。ペアはこっちで決めてあるから、それに従うように」
サークルの副会長であるゲス野郎はテキパキとペアを指定している。こいつ自身、サークル内ではテニスが上手い方で、後輩をよく指導している。いつも態度は偉そうだが、ゲスな一面を知らない子達からはそれなりに尊敬を集めていた。とはいえ、うちのサークルはお遊びテニスだ。真剣に上手くなりたい子なんて入会してこない。なので、その中で上手いというのはたかが知れている。うちのサークルとは別に、会員全員が真剣にテニスに取り組んでいるサークルがあるのだが、そのサークルとの交流会があった日の夜、あいつはひどくイライラし、それまで以上に乱暴に犯された。自尊心の高いあいつのことだ。自分より上手い相手が気に食わなかったのだろう。
「……んで、余った美優のペアは俺だ。じゃ、まずは一ペア目、行って来い」
最悪だ。ゲス野郎とボールを打ち合わないといけないとは。試合の間ずっとこいつの姿を視界に入れておかないといけないと思うと気分が沈む。
練習試合は順調に消化されているが、私の出番はまだしばらく先だ。フェンスに寄り掛かり、試合を眺めていた私の隣にゲス野郎がやってきた。近くに人がいなくなるのを見計らっていたようだ。私と同じようにフェンスに寄り掛かり、試合を見ているような姿勢を取った。
「そのウェアいいだろ。興奮したか?」
「そんなはずありません。いやらしいだけです。すぐにでも着替えたいです」
「くははっ。そうだろうな。お前は別に露出狂じゃ無いしな。でもだめだ。俺が興奮出来るからな」
「……後でするんですから、別に今興奮する必要は無いと思いますけど?」
「することはもう素直に受け入れてるんだな。だが分かっちゃいないな。ただハメるだけなんてつまらないだろ。なぁ、気付いたか? お前を見た男達がチンコおっ起ててたぜ。きっと今晩はあいつら右手が忙しいだろうな。あいつらが頭でお前を犯している間、俺は実物とハメまくる。くはっ。すげぇいい気分だわ」
ゲス野郎らしいゲスい考えだ。
「……私は、オナニーのネタにされるのも、竜一先輩とするのも嫌です」
「知ってるよ。まあ、ゆっくり俺がその辺も変えていってやるから、せいぜい気を張ってろや」
そう言い放つとゲス野郎はフェンスを離れ、今試合が終わったペアの方へ行きアドバイスを与えていた。私は先ほどの言葉を思い出し、周りに視線を向けると、急にそっぽを向くような仕草をする男子が数名居た。彼らの股間は漏れなく膨らんでいた。
「嫌ですっ。シャワーを浴びさせて下さいっ」
私は自分のベッドの上でゲス野郎に組み敷かれていた。
「だめだ。何のためにお前をそのままの格好で帰らせたと思っているんだ。このままハメるんだよ」
「嫌です。こんな……汚い、臭い、気持ち悪い」
私は汗を吸い込んだテニスウェアを一刻も早く脱ぎたかった。パンティーも汗でぐしょぐしょだ。それはゲス野郎も一緒だった。こいつもテニスをしていた時の姿のままだ。むせ返るような男の汗の匂い。身体は脂でべとべとしている。息が詰まる。
「ひひっ。こういうのも経験してみないとな。臭いが、この状態でハメるとこの気持ち悪さが癖になるんだよ。どろどろのぐちゃぐちゃで訳分かん無くなってな。くふふっ。やればわかる」
「分かりたくありません。やめて、嗅がないでっ」
ゲス野郎は私の胸に顔を埋め、思い切り鼻から空気を吸い込んでいる。何度も何度も。嫌だ。匂いを嗅がれているだけなのに、知られたくない秘密を暴かれているような気がしてくる。やめて。私の匂いを覚えないで。
「はぁ……くせぇな。いい感じだ。ブラは邪魔だな。取るか」
ゲス野郎は私のシャツの中に手を入れ、器用にシャツの中でホックを外し、ブラだけを抜き取った。そしてブラの内側、乳首が当たっていた部分を自分の鼻に当て、深呼吸をするように匂いを嗅いでいた。
「すぅ……はぁ……すぅ……はぁ。なんかすっぱいような匂いがするな。女によって結構違うな」
ぶつぶつと何か言っている。どうでもいいからそれを止めて欲しい。匂いの感想なんか聞きたくない。
「おい、今度はお前の番だ」
言うや否や、ゲス野郎は着ている服を全部脱ぎ、履いていたボクサーパンツを私の鼻に押し付けてきた。突然のことに私は思わず鼻から空気を吸い込んでしまい、直後に激しくむせた。ひどい臭いだ。汗と、アンモニアと、香水と、精液が混じり合ったような刺激臭が鼻腔を直撃した。咽も痛い。なんてものを嗅がせるんだと、私は涙を浮かべた目でこの仕打ちの犯人を睨みつけた。犯人はびっくりしたような顔をしていたと思ったら、大爆笑し始めた。ベッドを叩き、大声を上げ、私を見て笑っている。目に涙を溜め、苦しそうに笑っている。私はやるせなさに、いつの間にか握っていた臭いボクサーパンツを犯人に向かって投げつけた。
胸元から、規則的に布が擦れる音がしている。摩擦で谷間が熱い。
「おいっ、はっ、はっ、舌っ、出せってっ」
ゲス野郎は赤黒い肉棒をウェア越しに私の胸の谷間に擦り付けていた。ウェアがツルツルとした材質だから、気持ちがいいらしい。
「嫌です。臭い。汚い」
肉棒は汗とアンモニアとよく分からない強烈な臭いを放っていた。目がチカチカする。吐きそうだ。だが何故だろう。そのよく分からない臭いを嗅いだ瞬間、下腹部が疼いたような気がした。
「いいから、やれ」
冷徹な光を宿した瞳で睨まれ、命令された。だめだ。この目は危険だ。本気の命令だ。断れば次はいつもの脅迫と恫喝が始まるだろう。私は目を瞑り、息を止め、そろそろと舌を唇の割れ目からのぞかせた。
「もっとだ。もっと突き出せ。それじゃ舐められないだろ」
舐めたくない。絶対に嫌だ。そう思うものの、私はゲス野郎の冷たい声色に震えながら、命令に従って大きく舌を突き出した。その途端、舌に熱い塊を押し当てられた。そしてすぐ離れた。また押し当てられた。胸の谷間から聞こえる摩擦音に合わせて、舌に熱を感じる。僅かに味もある。最初は甘い気がした。次にしょっぱさを感じた。そして酸味を覚え、最後に苦味が舌に広がった。息が苦しい。止めていられるのもそろそろ限界だ。私は鼻から空気を吸いたくなかったので、口を大きく開けて空気を吸い込もうとした。その瞬間、硬い肉棒を口の中に突き込まれた。咽まで届いた肉棒に思わずえずく。歯を立てなかったのは奇跡だった。本当なら噛み千切ってやりたい。でもそれをしたら色々終わる。逆上したこいつが何をするか分からない。これまで耐えてきたことが全て無駄になってしまう。だから、歯を立てずに済んだことにほっとした。私の内心とは関係無しに、ゲス野郎は肉棒を咽の奥に押し当て小刻みに腰を振っている。私の頭を両手で掴み、腰の動きに合わせて私の頭も揺らしている。苦しい。口で息が出来なくなってしまったので、仕方無しに鼻で息をした。息を吐く瞬間、口腔から肉棒の臭いが上がってきて鼻腔を満たした。疼く下腹部を無視しながら、私は涙と鼻水を垂れ流し、ゲス野郎が満足するまで耐え続けた。
気付くと口の中から汚らわしいものが消えている。目を開けると、私の上からゲス野郎は消えていた。周りを見ようとした時、強く髪を引っぱられ、仰向けのままベッドから頭だけ飛び出してしまった。
「痛いっ。何ですか一体っ」
「動くな。そのまま上を向いていろ」
いつの間かゲス野郎はベッドから降り、私の顔を跨ぐような位置に居る。股を開いて立つ人間の正面から、仰向けになり滑り込んだような体勢だ。私はひくつく肉棒を逆さまに見上げていた。ゲス野郎はそのまま腰を前に進め、シャツと胸の谷間に出来たわずかな空間に肉棒を挿し込んでいった。私の目の前にはゲス野郎の肛門がある。わずかにうんちの臭いがした。ゲス野郎はそのままの体制で私の胸を犯した。胸を両手で左右から押し付け、肉棒に強い圧迫を与えようとしている。その力が強すぎて胸がかなり痛い。激しいピストンによる痛みと合わさり、私は悲鳴を上げた。
「痛い痛い痛いっ。やめて、やめて下さいっ、痛いです。いやっ、痛いっ」
「はっ、はっ、はっ、痛いかっ、はっ、そうかっ、俺はっ、気持ちっ、いいぞっ」
「お願いしますっ、痛いっ、やめてっ、胸が痛いっ、うっ、やだっ、止まってっ」
「ああっ、分かったっ、やめてやるっ、やめてやるぞっ、おらおらおらおらっ」
「ぃいいいいいいっ、痛い痛い痛い痛いっ、いっ、いっ、やっ、いっ、ぁあああああっ」
「ぅおおおおおおおおぉぉおおおおおおっ、おらあああああああああああっ」
「ぐきゃぁあああああああああああぁっ」
胸を押しつぶされる強烈な痛みの直後、胸の谷間からお腹にかけて熱い液体をぶちまけられた。痛みにのた打ち回った私はぐったりとし、痛みから解放されたことと合わさって全身から力が抜けた。霞む視界の中、目の前で汚い尻の筋肉が弛緩と収縮を断続的に繰り返していた。
狭いユニットバスルームに響くシャワーの音に、時おり小さな嗚咽が混ざる。私は泣きながら、のろのろと熱いシャワーで身体を清めていた。胸に青あざができている。内出血するほど強く掴まれた証拠だ。これでまたしばらくは彰くんに抱いて貰う機会を失っちゃったな。ボディーソープを泡立て、首筋、脇、胸、お腹、膣、太腿を順番に丁寧に洗っていく。あいつの唾液や精液をほんのわずかでも残したくない。洗っては流し、洗っては流しを二度、三度と繰り返す。洗う度に穢れが落ちていくような気がする。一通り洗い終わった後、鏡を見る。ひどい顔だ。表情が無くなって、幽霊のように不気味な女が居る。高校でクラス一の美少女と持て囃され、自信に満ちていた時の表情はどんなだったろう。みんなが褒めてくれた、自慢の声を生み出す咽と唇で、今は薄汚い肉棒を舐め回している。私はいつゲス野郎から解放されるんだろうか。出口の見えないトンネルは、ひどく心を消耗させる。
どれくらい鏡の前に居ただろうか。シャワーで温まった身体が冷え始めた頃、バスルームの扉が開いた。ゲス野郎だ。
「な、何ですか? もうすぐ出るので、ちょっと待っていて下さい」
私は急ぎ鏡から離れ、身体を拭くためにバスタオルに手を伸ばそうとした。
「そのままでいい。俺もシャワーを浴びるからな。お前はバスタブの中に入れ」
腰にタオルを巻いただけのゲス野郎が偉そうに言ってくる。
「どうしてですか。私はもう終わっているんですから、一人で浴びればいいじゃないですか」
ゲス野郎はにやりと笑った。
「お前、さっきここで泣いていただろ」
嫌なやつに聞かれたと内心舌打ちをした。
「別に……気のせいじゃないですか?」
相変わらずゲス野郎は笑っている。
「ふん。どっちでもいいけどな。その泣き声聞いたらおっ起っちまってな。ほら」
ゲス野郎は得意気にバスタオルを投げ捨て、直立したペニスを私に向けてきた。さっき何度も出した癖に、まだ起つ元気があるようだ。男は普通一度にそう何度も出来ないと聞いたことがあるが、こいつは違うらしい。絶倫というやつだろうか。今夜だけですでにパイズリ、正常位、バックで犯され、その度に口で掃除させられた私にとっては迷惑極まりない。
「そうですか。それを私に処理しろと?」
「話が早いな。そうだ。ここでハメるぞ」
はぁ……私は心の中でため息を吐いた。もうこいつとのセックスにはある程度慣れた。今さら嫌がったところで、これまで汚されたことが無くなる訳では無いし、行為をしなくて済む訳でも無い。ただ、もう一度身体を洗い直すのかと思うと面倒くさかった。
「分かりました」
私は素直にバスタブの中に戻った。
「身体がべたべたするな。ハメる前に汗流すか。美優、お前が流せ」
ダッチワイフの次は湯女の仕事をしなくてはいけないようだ。ゲス野郎はバスタブに入り、私に洗われるのを待っている。ユニットバスのバスタブは狭い。私とゲス野郎は向かい合って立った状態だが、ほとんど身動きが出来ない。早く終わらせたい私はシャワーのノズルを持ち、温度を調整してゲス野郎の身体の汗やその他の汚れを流し始めた。お湯で流した後、ボディーソープを手に取り、泡立てて洗おうとしたところで声を掛けられた。
「お前、身体の洗い方知らんのか?」
私は小首をかしげる。言っている意味が分からない。
「よく分かりませんが、このままボディーソープで洗ったらいけませんか?」
「あぁ、知らないか。まあ、処女だったもんな。よし、教えてやる。女が男の身体を洗う時はな、身体を使って洗うんだよ。泡立てたボディーソープをおっぱいや腹に塗って、身体を擦り付けて洗うんだ」
聞いたことがある。ソープランドで女の子が提供するサービスにそんなのがあると。確か『たわし洗い』と言うらしいが、なんで『たわし』なのかまでは知らない。私が自分の胸と手の上で泡立っているボディーソープを交互に見ていると、ゲス野郎は自分でもボディーソープを手に取り、泡立てた。
「初めてだからな。俺が手伝ってやろう」
そう言って泡立てたソープを私の胸に塗りたくってきた。外側から内側へ、塗りながら揉んでくる。
「痛っ……」
胸の青あざに触れられ、思わず声を上げてしまった。ゲス野郎は何事かと私の顔と胸を見て、納得したような顔で頷くと、先ほどより優しくソープを胸に広げていった。ときどき乳首を摘ままれ、遊ばれる。むず痒いので止めて欲しい。
「よし、じゃそれで洗え」
ゲス野郎は万歳のように腕を上げ、胸を反らしている。胸から洗えということか。私はゲス野郎の厚い胸板に前から抱き付くような形で胸を押し当て、あざが痛まないように気を付けながら身体を上下に動かした。身体を動かす度に、熱を帯びた硬い棒がお腹に当たる。
「なかなか上手いじゃねえか」
私は無視して身体を擦り付け続けた。さっさと終わらせて早く眠りたい。テニスによる疲労と、先ほどのセックスで与えられた絶頂が睡魔を呼び寄せている。
お尻に何かが触れた。見るとゲス野郎がいつの間にか手を私の背中越しにお尻の方へ伸ばしている。私のアナルを指で撫でているようだ。
「変なところに触らないで下さい」
「変な所じゃないさ。快感をくれるところだ。まあ今日は軽く撫でるだけだ。お前は洗うのを続けろよ」
今日は……と言ったわね、この男。そのうちきっとアナルにもひどいことをする気なんだ。私は唇を噛みしめ、擦り付けを再開させた。その間もしつこくアナルを撫でてくる。始めは本当に触れる程度だったが、指を巧みに使ってアナルを開いてくる。そしてアナルの少し内側を別の指で撫でてくる。だめ、なんか変。
「っふ……」
背筋にゾクリと痺れが走った。
「おっと、なんだ、感じちまったか? ひひっ、お前は尻もいけるんだな。こりゃ楽しみだ」
ゲス野郎はまた新しいオモチャを見つけたような顔でニヤニヤし、それ以上はアナルに触れてこなかった。
「もう上はいいぞ。下を洗え」
そう言って私の下腹部に肉棒を擦り付けてくる。私は眠い頭で言われるままに腰を落とし、胸の間に挟んで扱くように洗った。セックスしている時のような粘膜をかき回すのに似た音が響く。
「よし、そのままフェラチオしろ。最後は舌で舐め上げてきれいにするんだ」
私はシャワーで軽く肉棒に付いた泡を流し、浅く咥え込んで、舌で亀頭の裏あたりを舐め回した。亀頭が一回り大きくなり、ひくついている。感じたのね。おサルさん。私はもうどうにでもなれと自棄になり、肉棒を付け根から舐め回してやった。ソフトクリームを舐める時のように、大きく舌を出し、首を上下に振って隅々まで舐め回す。以前ゲス野郎に教えられた通り、玉袋まで舌で転がし、時おり口に含んで吸ってやった。ゲス野郎は何も言わず、快感に目を細めているようだった。
私が無意味な優越感に浸っていると、ゲス野郎は突然腰を引き、肩を掴んで私を立たせ、キスしてきた。こいつが欲情している時の激しいキスだ。ゲス野郎の舌で私の口内が犯される。歯茎をなぞられ、上顎を撫でられ、舌をねっとり絡めてくる。私も負けじと舌を絡ませた。唾液を流し込まれ、つい飲み込んでしまった。気持ち悪い。私も同じことをしてやった。咽が動いていたからきっとこいつも飲み込んだのだろう。いい気味だ。
長い長いキスの攻防の後、私はゲス野郎に後ろを向かせられ、壁に手をついてお尻を突き出した格好で串刺しにされた。なぜか私の膣からは大量の体液が流れていたので、すんなり肉棒を迎え入れた。強く激しく突き上げられる。ゲス野郎は獣のように呻き声を上げながら、私のお尻に両手の指を食いこませ、股間をお尻に叩きつけてくる。私も今までに出したこともない大きな嬌声を上げ、ゲス野郎の腰の動きに合わせてお尻を叩きつけてやった。お互いの快感と興奮が頂点に達した時、私は意味不明なセリフを咽が痛むほどの大声で叫びながら全身を痙攣させ、失禁した。ゲス野郎はその直後、一際大きく腰をグラインドさせ、膣壁をぶち破る勢いで肉棒を奥の奥まで突き刺し、白濁を大量に放出して果てた。膣内と子宮に白濁の熱がじんわり広がる。静かになったバスルームで、私達は繋がったまましばらく痙攣し続けた。視界の片隅で、結合部から愛液と精液の混じったものが止めどなく流れ落ちては排水溝に消えていった。
私は勢いよくシーツを跳ね除けた。気付けば朝になっていた。いや、今はもう昼近くだろう。陽の光がかなり高い位置から挿し込んでいる。私はまた行為の後気をやってしまったらしい。昨夜の最後は……っ……私ははっとして何も履いていない下半身を確認し、震える指先をそっと膣に差し入れる。少しかき回し、引き抜いた。膣から指先に細い糸が引かれ、陽の光を受けところどころ光る。指先には自分の分泌物と……白濁した何かが付着していた。指でかき回した所為だろうか。指に付着したものと同じものが膣から流れ出し、シーツに染みを作った。やってしまった。注意していたのに、今まで行為の度に必ずコンドームは着けて貰っていたのに、とうとうゲス野郎に膣内での射精を許してしまった。妊娠の恐怖に血の気が失せる。彰くんに捨てられ、アナウンサーへの道も閉ざされる未来を幻視してしまう。
まずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずい。
私は慌ててバスルームに飛び込み、シャワーのノズルを膣の入り口に当て、膣内の洗浄を試みた。流しても流しても白濁は出てくる。あの男は一体どれだけ私の中に注ぎ込んだのか。私はノズルを外し、チューブだけになったシャワーを膣内に突っ込んだ。妊娠しませんようにと、信じてもいない神様に必死に祈った。三十分くらいそうしていると、白濁は出なくなった。私は少し落ち着きを取戻し、昨夜のことを改めて思い出す。昨日の私はバスルームでフェラチオをしたあたりからテンションがおかしかった。明らかに自分から積極的に攻めていた。挿入時に至っては避妊のことなんかこれっぽっちも考えていなかった。ただ自然と、当たり前のことのように受け入れ、セックスを心から楽しんでいた。熱く硬い肉棒が与えてくれる快感に歓喜し、こちらも肉棒をきつく締め上げ私の中を堪能させてあげようとした。そして膣内で射精され、下腹部を満たす熱に幸福感を覚えていた。
私はどうかしてしまったのだろうか。冷静な私なら絶対にしない……はず。私はふと、昨日あの男がテニスコートで言っていたセリフを思い出し、その通りになりつつあることに身震いした。
私は車の助手席でメールを打っていた。
『ごめん、今日と明日はサークルの合宿だから、会えないの。合宿終わったらメールするね』
送信ボタンを押し、スマホをバッグにしまう。
「彼氏にか? 上手くいってんのか?」
隣で運転する男がにやつきながら尋ねてくる。余計なお世話だ。
「上手くいっています。私達、愛し合っていますから」
男は私をチラリと見て面白く無さそうに鼻を鳴らすと、カーオーディオを操作して音楽を切り替えた。さっきまではクラシックを流していたが、今度はへヴィメタルだ。
私は窓を開け、吹き込んでくる空気の流れに顔をさらし、大きく空気を吸い込んだ。木と土の香りがする。私達が走っているのは郊外の森の中のドライブコース。まだ午前九時を過ぎたばかりだからか、私達以外の車は見えない。道路の両側は十メートルくらいの高さの木が延々と生えていて、陽の光がところどころ挿し込んできている。季節は六月。森の緑がすがすがしい光景だった。
「お前、彼氏とはどんな風にハメてんだよ。俺とする時みたいなことしてんのか?」
さわやかな気分が台無しだ。朝から選ぶ話題では無い。相変わらずゲスだ。
「別に、普通です。あなたとのような変態的な行為はしてません」
嘘だ。彰くんとはまだ一度もセックスできていない。身体にこの男との行為の跡が付いていることも多いからタイミングが難しいし、タイミングが合っても前に私が泣いたことを気にしているのか彰くんが妙に気を使って踏み込んで来ない。
「普通ねぇ。お前それで満足できんの? この前もけつ穴でイッてたお前が」
「っ……それはっ……」
私は恥ずかしくなり、俯いてしまう。顔が熱い。きっと真っ赤になっている。男にされたことを思い出し、着ているワンピースの裾をぎゅっと掴んだ。呼吸が上手く出来ない。
「おいおい、息が荒いぜ。思い出して発情しちまったのか? くははっ。後でたっぷりしてやるから我慢しとけ。普通で退屈な彼氏くんとは違って、変態で刺激的な俺がお前を隅々まで開発してやる」
男は優越感を隠そうともせず、上機嫌に私の内腿を撫でてきた。いやらしい手つき。ワンピースのスカートの中に手を入れ、直接肌に触ってくる。時々股のあたりにまで手を伸ばし、指先でタッチするようにクリトリス付近に触れてくる。私は努めて意識しないように外の流れる景色を見ていた。ときどき反射的に内股に力が入り、男の手を挟んでしまったが、その時の男の表情を見たくなかったので顔を外に向けて固定し、無表情を貫いた。
スプリングの軋む音に合わせて、車体が揺れている。窓ガラスはスモークになっているけど、車の様子を見たら何しているかすぐ分かってしまう。フラットにした後部座席で私と男は対面で座り、下半身を剥き出しにして股をこすり合わせている。対面座位と言うらしい。教えられた。ワンピースとブラがたくし上げられ、露わになった私のおっぱいは車体の揺れと同期するようにふるふると揺れている。後ろ手に支える指先に力が入る。
「おい、いつものように大声で喘いでみろよ。外だからって遠慮することは無いんだぜ」
「嫌っ、ですっ。聞こえっ、たらっ、きづっ、かれっ、たらっ、嫌っ、ですっ。はぁっ」
腰を振りながら答える私を男は楽しそうに見ていた。私が恥ずかしがるのをからかって遊んでいるのだ。
「お前の声響くからなぁ。それが良いんだが、我慢して声抑えているお前も見ていて楽しいわ」
男は私の腰に手をやり、私の動きに合わせて腰を動かしてきた。
「しかしっ、やっぱっ、コンドームっ、はっ、無い方がっ、いいなっ」
「絶対っ、だめっ、ですっ、前っ、みたいなっ、ことはっ、二度とっ、しないでっ、下さいっ、ぁふっ」
今日もしっかりコンドームは着けた。私が自分で装着させたんだから、大丈夫だ。前に中出しされたことがあったけど、生理がちゃんと来たから妊娠はしなくて済んだ。あの時は安心して涙が出たのを覚えている。結局あの日のことは疲れていて油断したことにした。この男の場合は興奮して忘れていただけのようだ。
「気持ちっ、いいんっ、だけどっ、なっ。まあっ、出来るっ、よりはっ、いいがっ」
こいつが他の女とセックスする時は生で挿入してイク時だけ外に出すこともあるらしい。しかし毎回上手く外に出せるとも思わないし、外に出したにも関わらず妊娠することもあるというから、私は生ハメ外出しはしたくない。
「そうっ、ですっ、そんなっ、心配っ、しながらっ、セックスっ、ぁんっ、楽しくっ、ないとっ、思いっ、ぅくっ、ますっ」
だから私は脅されセックスを強要された時から、コンドームだけは必ず着けて貰えるよう、必死に懇願して承知して貰っていた。
「ほうっ、お前っ、はっ、俺とのっ、セックスっ、をっ、楽しみっ、たいっ、からっ、いつもっ、コンっ、ドームっ、をっ、着けさせっ、てたのかっ」
男が少し嬉しそうに笑った。失言だ。
「違いっ、ますっ、竜一っ、先輩っ、がっ、ですっ、ゃんっ」
乳首を摘ままれた。絶妙な力加減で爪を立てられ、引っ張られる。痛みなのか、快感なのか判別がつかない。乳首が硬くなり、膣が収縮する。
「くくっ、そういうっ、ことにっ、しておくかっ、マンコっ、締まるっ、ぜっ」
快感が高まってきた私は、自然と身体が弓なりになり、頭を後ろに反らして上を向いて喘いだ。結合している男におっぱいを突き出すような姿勢になる。
「はっ、はっ、あっ、はっ、ぁうっ、あっ、はぁっ、はぁ、はぁぁぁああっ」
男は器用に腰を振りながら、私の乳首に吸い付いてきた。ちゅうちゅうと硬くなった乳首が唇に吸引され、その度に胸と子宮に痺れが走る。
「あっ、あんっ、あっ、あっ、イクっ、あっ、来るっ、あっ、んぁっ」
私は結合をより深くしようとお尻を男の股間に強く擦り付ける。男もそれまでの小刻みに揺らすような動きから、より奥に届かせるような力強いグラインドをしてきた。
「んちゅぅ、ちゅぱっ、はぁっ、はぁっ、このままっ、出すぞっ」
「んっ、ぁあっ、はぁっ、きてぇっ、つよくっ、きてぇっ、おっぱいっ、つよくっ、吸ってぇっ」
一度離された乳首にもう一度男が吸い付いてくる。さっきより強烈な吸い付きだ。おっぱいと子宮がジンジン痺れる。だめっ……もう、イクっ。
「んはぁっ、はっ、はぁああぁぁぁぁああああああああああああああっ」
来た。ゆっくり上り詰めるような絶頂だ。身体を支えていた腕ががくがく震える。腹筋とお尻の筋肉が断続的に収縮し、その度に腰が浮いてしまう。結合が解けそうになる。嫌だ。まだ離さない。今すごく気持ちいいの。今ペニスが抜けるなんて許さない。そのまま膣内をかき回して。もっと上り詰めさせて。私により強い快感を与えて。私は男の後ろに投げていた足で男の胴体をかにばさみにし、思いきり締め上げ、性器の結合を深くし外れないように固定した。男もくぐもった唸り声を上げ、私の腰と背中をその太い腕で強く抱きしめ、肉棒を何度も脈動させていた。脈動の度に、膣内にそれまで無かった熱が生まれる。射精しているのだ。私達は絶頂の痙攣に身を任せ、お互いに離すまいと固くしがみついていた。
仲居さんに通された部屋は、西日の挿し込む十畳ほどの部屋だった。私は畳の上に荷物を置き、窓を開けた。西日が眩しかったが、涼しい風が吹いて髪をくすぐる。硫黄の香りがわずかに混じっていた。
「美優、お茶入れてくれよ」
男は窓際の板の間に置かれている竹製のチェアに身を預け、だらしなく足を投げ出して目を瞑っていた。運転で疲れたのだろうか。かなり長い距離を走ったから……。
私は何も言わず、部屋に置いてあったポットから急須にお湯を入れ、自分と男の二人分のお茶を入れた。サービスのお茶請けも一緒に男の前にある小さなテーブルに置いてやる。
「サンキュ」
男は湯のみを持ち、ゆっくりとお茶を飲み始めた。こいつもお礼が言えるのね。妙なところに感心してしまう。私は畳の間に座布団を敷いて座り、お茶の香りを楽しみつつゆったりと休んだ。
部屋はオレンジ色の光に染まり、時おりふんわりと風が流れて来る。外からは木々の葉がこすれ合うざわざわした音がかすかに耳に届いた。もうすぐ日が暮れる。
太陽が山の向こうに完全に隠れ、部屋が薄暗くなったことに気付いた私は電気を付けようと立ち上がった。スイッチを探して周囲を見回したとき、男がチェアの背もたれに寄り掛かり、眠っていることを知った。六月とはいえ、朝夕の気温はまだ肌寒い。この旅館が建っているような山の中であれば尚更だ。男は薄着だし、外からの風も涼しいと言うよりは冷たく感じるようになってきた。私は部屋の押し入れから薄手の毛布を探し出し、男の肩から膝くらいまでが隠れるようにそっと掛けてやった。いつも憎たらしい顔で私を弄んでくる男だが、寝ている時はそんな雰囲気は影も形もない。若く、精悍な顔立ちであるが、少しやつれているような一人の青年がそこには居た。
白い湯気が立ち上り、星の見え始めた紺色の空に消えていく。熱めのお湯が肌に沁みて心地いい。背中に当たる火山岩のざらざらとした感触を感じながら、私はほぅと息を吐いた。温泉に浸かるのなんて一年ぶりくらいだ。彰くんには合宿と嘘を吐いて、あの男の欲望を満たすために連れて来られた小旅行ではあるが、温泉に罪は無い。どうせあいつの金だ。楽しめるものは楽しんでやる。ここは料理も結構評判が良いとあの男が道すがら言っていたから、この後の食事も楽しみだった。
湯船には私の他には一組入っているだけだった。二十代後半と思われる女性と、三歳くらいの女の子が楽しそうにおしゃべりしている。聞こえてくる話からすると、この二人は親子で、他にも父親と男の子二人の計五人で来ているらしい。父親達は男湯に行っているのだろう。女の子にとって温泉は初めてのようで、やたら泳ごうとしては母親に止められていた。幸せそうな親子だった。私が目を細めてこっそり二人を見ていると、温泉に飽きてきたのか、女の子が部屋に戻って父親と遊びたいと言い出した。母親はそれに頷き、湯から上がっていった。女の子が早く早くとせっつく様子が微笑ましい。きっと家族想いで優しい父親なのだろう。妻と子を旅行に連れて来て、娘にもとても懐かれている。なんて素敵な家族だろう。憧れる。彰くんとなら、きっとあんな家庭を築ける。そう信じている。いつか彰くんに聞かされた家族計画と、丁度重なる親子構成であることを思い出し、くすりと笑いがこぼれた。アナウンサーとして活躍しながらも、家に帰れば賑やかで明るい家族に囲まれた生活を想像し、温泉の熱とは違う胸の奥から溢れる温かい感情にのぼせそうになった。
「おっ、この山菜の天ぷら美味いな。さすが評判になるだけある。酒も進むわ。この魚は……イワナだったか? 塩焼き最高っ」
天ぷらの美味しそうな油の香りや、少し焦げた魚の食欲を誘う香りが、空腹感をより一層強くする。私も食べたい。早くしないと冷めてしまうではないか。なんてもったいないことを。すぐにでもお腹に収めて上げたい。一生懸命作ってくれた料理人にも申し訳ない。
「ここを選んで正解だったな。遠いのが難点だが、きれいで雰囲気も良い」
温泉も良かったな。後でまた入りたい。あの家族も食事中だろうか。あの女の子は焼き魚上手く食べられるのかな。
「おーい、美優、具合はどうだ?」
「えぅあぁうううぅ、おおうおおおおぉ、おああぅうあ……」
「そうかそうか。何言っているかワカンネェ」
低い振動音に混ざって咀嚼音と箸を動かす音がする。食事を再開したようだ。何も見えないから、ゲス野郎が何を食べているのか想像するしかない。涎が出てしょうがない。あぁ、また畳が汚れる。旅館の人、ごめんなさい。畳に押し付けられている頬と、上半身を支えている首が痛い。
「よっこいせっと」
足音が近づいてくる。私のお尻の後ろあたりで足音が止まった。
「うおっ、すごいな。お前、マン汁流し過ぎ。畳腐っちまうぞ」
さっきから内腿が冷たいから何かと思っていたけれど、そっか。私こんなに濡らしていたんだ。
「うぐぅううっ、うぅうぐぅうっ」
「おいおい、ケツ振るなよ。ぶち込みたくなるだろ。まだ食事中だ」
アナルで振動していたバイブが小刻みに前後に動かされた。
「ぅぐっ、ぅううっ、ぅおおおっ、おっ、ぉあああああああっ」
叫ぶ度に口を塞いでいるギャグボールから涎が飛び散る。
「くははっ、何だこれ。マン汁また出てきたぞ」
やめてよ。見ないでよ。隠したいけれど、両手首を両足首にタオルで固定されているのでほとんど身動きが出来ない。股を大きく開き、バックで犯される時のようにお尻を高く上げた私は、意味も無くお尻を振ってしまう。
「あぁエロっ。とりあえず、刺し替えとくか」
アナルからバイブが引き抜かれた。私は身体の力を抜き、息を整える。すぐ次が来るだろうが、休める時に休んでおかないと。お尻の後ろではカバンをごそごそと漁る音がする。
「あったあった。よし。ちゃんと動くな」
一瞬振動音がした後、切れた。作動するか確認したのだろう。続いて膣の入り口に冷たい物体が擦り付けられた。
「よく濡らしておかないとな」
すりすりと焦れったい圧迫を与えられる。物体がクリトリスをかすり、腰が一瞬跳ねてしまった。
「ん? 感じたのか。しょうがねぇな。ちょっとだけだぞ」
膣に冷たい物体が挿し込まれたと思ったら、震度し始めた。
「ぉおおうっ、ぅううううううぅうううう、おおおぁあああああぁあああっ」
「はい。おしまい。これはケツ用だ」
膣から引き抜かれ、すぐにお尻に挿入される。お尻に入れられて気付いたが、さっきまで刺さっていたバイブより太い。括約筋がピンと張る感じがする。
「お、意外にすんなり入ったな。じゃ、ごゆっくり」
バイブが振動を始めた。しかも不規則に振動したり止まったりを繰り返している。その度にお尻から内腿にかけての筋肉が収縮し、腰が跳ねる。
「ぉおおっ……うぉっ……あああああああああああああっ……うぁっ……うおぁあああぅ」
ゲス野郎が笑うのを我慢しているような空気を感じてイラっとしたが、いつくるか分からないバイブからの振動に身構えるのに必死でそれどころでは無かった。苦しくて涙が流れ続けたけれど、流したそばから目隠し用の布帯に吸われるだけだった。
「昨日の家族風呂でした露天セックスは良かったな。野外の解放感は病み付きになる」
旅館からの帰りの車の中、隣の男は運転しながら旅館の感想やらプレイの感想やらを延々と話している。私は適当に相槌をうちながら、ぐったりしていた。昨日は明け方まで散々に弄ばれ、少し眠ったかと思ったら朝食前にも犯された。温泉に来たのに癒されるどころか疲弊し切ってしまった。
「しかし、美優のアナルも大分開発できてきたな。嬉しいだろ。使える穴が増えて」
「勝手なこと言わないで下さい。あなたが無理やり開発したんです。私はこんな恥ずかしい身体……嫌です」
一月くらい前から始まったこの男のアナル調教により、私は自分の身体が変わってきているのを実感している。最初は痛くて気持ち悪いだけだったが、半月くらい前からはアナルでイッてしまうようになった。色々な道具を使われたけど、だんだんと入れる道具のサイズが大きくなってきている。きっと近いうちに、この男自身が私のアナルを犯しに来るのだろう。それを思うとアナルがきゅっと締まった。
「くくくっ。お前の嫌です、は当てにならんよな」
上機嫌にひとしきり笑った後、次の旅行の計画などを好き勝手にしゃべり始めた。私は相手にせず、疲れて眠る振りをした。
※販売版のタイトルは『壊された美少女はドラッグ乱交セックスでイキ狂う』に変更されています